訪問看護の仕事は、国民の4人に1人が後期高齢者となる超高齢社会が到来するといわれる2025年問題。
体力低下や寝たきりの状態にある高齢者に加え、認知症患者数も今までより増えることが想定され、患者さまへの適切な医療の提供はもちろん、ご家族の負担を軽減するためにも訪問看護へのニーズがますます高まっていくと予想されます。
訪問看護師として自分自身がスキルアップしていくことだけでなく、将来に向けた人材の育成や看護体制の強化などにも積極的に取り組める方に期待しています。
利用者さまの力になれないことがあっても
藤井会訪問看護ステーションの利用者には、様々な方が患者さまがいらっしゃいます。
患者さまの人生の最期に立ち会うことも少なくありません。いくら訪問の回数を増やしても回復が難しいことや、利用者さまの痛みや苦しみを取り除いてあげることができないケースに直面することもあるでしょう。利用者さまやご家族の力になれず、悔しい思いをすることもあるでしょうが、利用者さまにとって最もよいかたちで「人生を閉じる」ためのお手伝いをすべく、看護師として何ができるかを考え、所長や先輩看護師、チームメンバーと意見を共有しながら、ベストな方法を模索していきます。
利用者さまを家族のように気にかけて、小さな変化にも一喜一憂しながら、大切な喜びを少しずつ積み重ねて共有していくことが、この仕事のやりがいだと思います。
末期の利用者さまの場合、訪問頻度が増えることもありますが「看護師さんに来ていただくと安心できます」といった言葉をかけていただくと本当に嬉しく感じます。また、看取りの後にご家族が挨拶に来てくださったり、お手紙をいただいたりすることもありますので、そんな時には微力ながらお役に立てたのかな?と実感できるはずです。
訪問看護師に求められるスキルは、以下のようにいろいろあると思います。
いくつか必要なスキルを挙げましたが、最終的には「人として信頼を得る」ことが一番大切かもしれません。 利用者さまやご家族は、看護師としての知識や技術だけでなく、「話をしっかりと聞いてくれる」「訪問時間を守る」「やると決めた約束を守る」などで、信頼が置けるいい看護師かどうかを見ています。
身に付けておくべき項目はたくさんありますが、一度で多くのことを学ぼうと焦らないことが大切です。
ゆっくりでもいいので一つひとつを着実の自分のモノにし、利用者さまとしっかりとコミュニケーションを取りながら頼られる存在へと成長してください。